2008年11月30日日曜日

東京大空襲「街のざわめきに記憶を込める」


「東京大空襲」の稿を執筆した山本唯人からのコメントです。

これから随時、12・8トークライブに参加する人のコメントを紹介していきます。


 11月22日、東京都内に残る空襲被災樹木をフィールドワークで回りました。

写真は港区芝公園に残る大イチョウ。幹の一部が炎でえぐられたように炭化しながら、何10年もかけてみごとによみがえっています。誰にも振り向かれずに、じっと立ち尽してきた木の姿を見ると、自然に「いのち」を愛しむ気持ちがわきあがってきます。

 site for peaceということばが、ふと浮かびました。この世に「いのち」がどんなかたちをして存在し、たくさんの「いのち」が、支え合ってはじめて生きられる存在であるという単純な事実に、いつも気付かせてくれるような場所。「戦争を伝える」とは、そんなサイト/場所が、身近な風景の中にあり、それを大切にしていけるような社会を、つくり、育てていくことだと思っています。

 8日のイベントでは、それが急務であることを、東京の今の風景と重ね合わせながら、語ってみたいと思います。


※東京の空襲被災樹木について紹介する展示を、12/27(土)まで、江東区の東京大空襲・戦災資料センターで行っていますよろしければご参観ください。


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